こんにちは、としです。
大学編入試験では、専門論文や小論文が科目として出題されます。
こんな悩みのお答えします。
専門論文・小論文を書くには、大枠のフレームワークがあります。
本記事では、小論文の全体像を知り、何を書かなければいけないかを掘り下げていきます。
【大学編入】小論文・専門論文の書き方【ポイントは4つ】
これで小論文は大丈夫!
小論文・専門論文の出題形式
小論文で出題されるパターンは、次の3つとなります。
- テーマ型(1行文)
- 課題文型
- 資料分析型
以下のような出題です。
1の問題がテーマ型で、2の問題が資料分析型です。
課題文型の問題は、「次の文章を読んで、(要約しなさい・あなたの考えを述べなさい・論述しなさい)」って感じで出題されます。
細かく対策したい方は、以下の参考書をおすすめします。
大学編入で出題されるパターンはこの中にすべて網羅されています。
演習がめちゃくちゃ積みづらいという難点がありますが、小論文について体系的に学ぶことができます(自分も本書で勉強した)。
今回はテーマ型の問題をメインに、ちょっと掘り下げてまとめていきます。
小論文・専門論文のパターンは2つ
小論文・専門論文のパターンは、事実上、2つです。
- 知識型(答えが決まっている)
- 論述型(主張を展開する)
知識型の問題は専門論文に多いですが、解答がすでに決まっているパターンです。
(これはインプットしたものを、単純にアウトプットするだけですね)
例えば、法学理論(判例)・政治学理論・経済学理論・経営学理論・社会学理論など、知識として体系化されているもの。
この場合、別の事を書いたらアウトなので、その時点でお察しです。
受験生が悩むのが、「論述型問題」のだと思います。
小論文「論述型問題」の書き方(段落構成は4つ)
小論文の構成は、次の4つに段落分けされます。
小論文は「パズル」ようなもので、4つのパーツを組み合わせます。(比率は、1:4:4:1)
書くことが決まっているのは、①と④です。
なので、再び上記の問題を取り上げて見ていきましょう。
①:テーマ(序論)
①:テーマ(序論)は、分からなければ、問題文を丸写しでもOK。
日本では、少子高齢化が進み労働力人口は既に減少に転じている。こうした状況下で、日本が国内総生産(GDP)を増加させるにために、どのような策を講じるべきかを、労働経済学の観点から論じていく。
例として、「労働経済学の観点」を入れましたが、色々汎用できる手法なので、おすすめです。
ただし、問題が漠然としていた場合、自分でテーマを設定する必要があります。
仮に「ブラック企業について論ぜよ」だと、問題が漠然としていますよね。
そこで、法学・社会学・経営学などの切り口を決め、問題テーマに制約をかけることにより、論点を絞って書くことができます。
④:まとめ(結論)
まとめは結論なので、②と③で主張したことを端的に、2~3行で表現する。
「以上のように、日本のGDPを増加させるには○○の要素が必要であり、△△と××の政策を行うことが望ましい。」
基本的にまとめでは、テーマ(序論)に対する答えを書きます。
本問題では「どのような策を講じるべきか」なので、その答えとして「~の政策を行うことが望ましい」という形で終わらせています。
①-④は、問題に対する答えが正しく書けているかが大事なので、そこも採点のポイントになります。
ここまでは機械的なので、難しく考える必要はないです(当てはめるだけ)。
小論文「論述型問題」の書き方【主張には4つのことを書く】
主張(本論)の部分では、書くべきことは主に4つです。
- 主張(~するべきである)
- 理由+サポート文(なぜならば~)
- 具体例・事例(例えば~)
- まとめ(主張の繰り返し、言い換え)
本問題の場合、「GDPを増加させるための策」について問われているので、どのような政策を行うべきかを「主張」として書きます。
ある政策を「主張」するならば、それを支持する「理由」が必ずあるはずです。
(何となくはダメ、論理が破綻します)
そして、「理由」のあとに具体例を付け加えることで、内容に説得性が増します。
最後の「まとめ」は、「主張」の繰り返しをする(言い換え)により…
\主張のパラグラフが完成!!/
これは、論文だけでなく、会話でもあり「PREP(プレップ)法」と呼ばれます。
上記記事に、具体例つきで載っています。練習してみましょう!
以上より、小論文とは「ある問題に対して、論理的な文章で構成された主張のカタマリ」といえます。
【大学編入】小論文・専門論文の勉強方法(特別な勉強はない)
特別な勉強は特にありません。
小論文・専門論文の勉強で独自性を養う必要なし
小論文について、次のように勘違いしている人がたくさんいます。
- 小論文の採点基準が不明確
- 明確な正解がない
- 受験生の個性やセンス、独自性が大事
- センスがなければ、知識で乗り切ろう
小論文の読者の気持ちって考えたことはありますか。読者=大学教授です。
求めているものは、「理路整然とした論理構成かつ論理的な文章」です。
小論文の採点基準が不明確
⇒ ダメな文章くらいすぐわかります
明確な正解がない
⇒ 自分の主張が正論であるかのように論じるのが「小論文」
受験生の独自性が大事
⇒ 独自性、何それ笑
センスがなければ、知識で乗り切ろう
⇒ 知識を詰め込んだ分だけエラい!
個性とか独自性とか、そんなものはありません。受験業界の妄想ですよ。
そして、ここで評価が高い小論文は、良い意味で、大学教授が想定している「主張」とギャップがあり、その主張が論理的に展開されていることです。
これは、独自性の問題ではなく、どれだけ読書を積み上げたか、論文をどれだけ読んだかに依存します。
小論文の勉強で必要なものは、論理的思考と多読【減点をなくすこと】
結局のところ、小論文でインパクトのある主張を展開するには…
- 読書(多読)
- 論文を読む(⇦ 超大事)
行き着く先は、原点ですね。
間違いなく小論文は「本」と「論文」を読んだ数に依存します(ガチです)。
特に論文を読む理由は3つ
- 論理的な文章を読む訓練ができる
- 最先端の知識が手に入る
- 志望理由書の作成でも役に立つ
どの論文でも、必ず問題のテーマがあり、一般的には「問題ー仮説ー検証ー考察ー結論」で構成されていて、どんな参考書よりも勉強になります。
少なくとも、要約(もしくは、「はじめに」と「結論」)だけでも、論文の全体像が分かるので、下手な本を読むよりもおすすめです(論文検索なら「CiNii Articles」)。
小論文の書き方のまとめ(勉強方法)
小論文の書き方のまとめは、次のとおりです。
- 小論文の型を身につける(序論ー本論ー結論:カタマリを作る)
- 主張(本論)は、論理的な文章で構成する(4つのポイント)
⇒「PREP法」を身につける - 主張のインパクトは、読書と論文の読んだ数に依存する
- 補足:接続詞が正しく使えるようになると、パーフェクト!
アウトプットに関して、私はブログをやることを推奨していますが、労力もかかると思うので、大学の先生に添削を頼むのが近道です。
その他、予備校に通わないなら、「ココナラ」でも有料の添削サービスがあります(検索は「小論文」)。
このように、アウトプットの部分が大変かもしれませんが、小論文の書き方は以上となります。
おわりに:小論文では、独自性を排除し、論理性で勝負
ここで一番言いたいのは、「小論文にはセンスや独自性は存在しない」ということです。
小論文では、論理的な文章を淡々と積み上げるだけで、合格点は取れます。
まずは、論理的思考を身につけるところから始めていきましょう!
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