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【マクロ経済学】AD曲線(総需要曲線)とは?【求め方/導出方法】

マクロ経済学
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こんにちは、とし(@tyobory)です。

マクロ経済学第18回のテーマは「AD曲線(総需要曲線)の求め方(導出方法)」です。

目次:「AD曲線(総需要曲線)の求め方(導出方法)」

1.AD曲線とは、AS曲線とは
2.AD曲線の導出

これからの3回は、AD-ASモデルについて解説していきます。

AD-ASモデルは、IS-LMモデルに労働市場を加えたモデルであり、AD曲線の導出はIS-LMモデルを使って導出します。

IS-LMモデルがわからないよ!という人は、下記記事をご参考ください。

本記事では、AD曲線の導出と総需要管理政策(財政政策・金融政策)の効果を確認していきます。

いくぜ!

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【マクロ経済学】AD曲線(総需要曲線)とは?【求め方を解説】

AD曲線は右下がりの曲線。

AD曲線とは、AS曲線とは?

AD曲線は、Aggregate Demand Curveの略で、総需要曲線と呼ばれます。
AS曲線は、Aggregate Supply Curveの略で、総供給曲線と呼ばれます。

Aggregateは「総計」

Demandは「需要」

Supplyは「供給」

AD曲線やAS曲線は、財市場の総需要曲線や労働市場の供給曲線など用語が被るため、区別できるように表記を変えていると思っています。

そのため、AD曲線やAS曲線が問われたら、IS-LMモデルの財市場と貨幣市場の同時均衡だけではなく、さらには労働市場を加えたモデルだと理解しましょう。

で、AD曲線のイメージは、ミクロの需要曲線に近いです。
以下、AD-ASモデルは物価水準( P)と国民所得(GDP)の関係性を表したグラフとなります。

記事全体の目標は、上図のAD-ASモデルを理解し、描けるようになることです。

今回は、AD曲線のみ導出します。それでは見ていきましょう。

AD曲線(総需要曲線)の求め方(導出)

AD曲線の求め方は、IS-LMモデルをシフトさせて、物価と国民所得(GDP)の変化を確認します。具体的には、次の通りです。

IS-LMモデルの中で、物価(p)の変数があるのは、実質マネーストックです。

$M_d=M_s$
$\frac{M}{P}=M(Y,r)$

($M_d$:貨幣需要、$M_s$:貨幣供給、$M$:名目マネーストック、$P$:物価、$Y$:国民所得、$r$:利子率)

LM曲線において、物価が変化すると実質マネーストック(M/P)が変化するため、LM曲線がシフトします。以下、物価が上昇した時と物価が下落した時を考えてみましょう。

  • 物価の上昇:左辺の実質マネーストックが減少、LM曲線は左にシフト(国民所得が減少
  • 物価の下落:左辺の実質マネーストックが増加、LM曲線は右にシフト(国民所得が増加

このように、物価が上昇すると国民所得は減少し、物価が下落すると国民所得は増加します。

以上の関係性をプロットすると、AD曲線は右下がりの曲線として示されます。

AD曲線のシフト(財政政策・金融政策)

AD曲線は、総需要管理政策(財政政策・金融政策)によってシフトします。

拡張的な財政政策や金融緩和政策の場合、物価が一定のまま国民所得を増加させるため、AD曲線は右にシフトします。

緊縮的な財政政策や金融引き締め政策の場合、物価が一定のまま国民所得を減少させるため、AD曲線は左にシフトします。

IS-LMモデルよりも簡単です。国民所得が増加する政策なら右にシフト、減少する政策なら左シフトします。

以上が、AD曲線の求め方(導出方法)についてでした。

まとめ:AD曲線は右下がりの曲線

AD曲線は、ミクロ経済学の需要曲線と同じで、需要と価格の関係性をまとめたものです。

ですから、AD曲線=需要曲線、右下がりと理解していけば大丈夫です。

AD曲線の導出には、IS-LMモデルを使うため、しっかり理解していきましょう!

【再掲】IS-LM分析の記事

以上となります。参考になった方は応援もよろしくお願いします!

【参考文献】
中谷巌(2021)『入門マクロ経済学〔第6版〕』日本評論社.
齋藤誠他(2016)『マクロ経済学 新版』有斐閣.
大竹文雄(2007)『スタディガイド 入門マクロ経済学(第5版)』日本評論社.

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