こんにちは、トシキ(@tyobory)です
ブログ更新21日目になります。
ブログやYoutubeで月収100万円達成しました!と耳にすることが度々あると思います。
私もこのような状況を目指してブログを書き続けているワケでありますが、確定申告の際に所得税だけでなく、消費税がかかることがあるってご存じでしょうか。
本日、このようなツイートをしました。
今日大学院の授業の後、自主ゼミで
消費税について勉強会しましたよく考えれば個人事業主で1000万円の課税売上があったら、消費税の申告が
必要やんと思った🙌消費税には、課税取引、非課税取引、
不課税取引の3つがあって、それを
もとに消費税の申告をします。
場合によって還付されるという…— とし🌱ブログ×経済学 (@tyobory) May 31, 2019
売上から経費引いて所得税だけ払えばよい!という考え方は、国税庁には通用しません。
本記事では、ブログ収入・Youtubeで月収100万円(年間売上が1000万円超えた場合)の消費税の確定申告について深堀りします。
ブログ収入・YouTubeで月収100万円を稼いだ場合の消費税の確定申告
知っておかないと余分に税金を払うことになります。
ブログ収入・YouTubeで消費税の確定申告は必要?
結論、課税売上高が1,000万円を超える場合には、青色申告・白色申告に関わらず、納税義務が発生します。
事業所得で確定申告しても、雑所得で確定申告しても、消費税の納税義務が発生します。ただし、納税義務は2年後に発生します。
つまり、令和1年(2019年)の課税売上が1000万円以上の場合、令和3年(2021年)に納税義務が発生することになります
基準期間は暦年で1月1日から12月31日で判断されます。この期間の課税売上が1,000万円超えているかによって判断されます。
以上をまとめると、要点は2つ。
1.課税売上が1000万円を超えた場合、消費税の確定申告が必要。
2.この消費税の納税義務は2年後に発生。
まずは、ざっくりこれを覚えておいてください。
ブログ収入(googleを除く)のケース
Googleを除いたのにはワケがありますので、後ほど説明します。
まず、課税取引に該当するもので一番分かりやすいのは、商品の売り上げです。つまり、消費者に商品を販売して対価を得た場合、消費税の課税対象となります。
正しい定義は以下となります。
国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡は、消費税の課税の対象となる。
条文だとよくわりませんよね。
要は、「アフィリエイト攻略マニュアル」という情報商材があったとして、商品の代金と引き換えに、読者にマニュアルが譲渡されると、その取引は課税取引に該当します。
ここで重要なのは、条文中の「国内」というキーワードです。
除外したGoogleの件にもつながりますが、その資産が所在していた場所で「国内」取引に該当するかにより、課税判定されます。
Google(Youtube、adsense)のケース
みなさんが一番最初に目指すところがGoogle Adsenseの広告収入だと思いますが、結論から言うと不課税取引にあたります。
もう一度言います、不課税取引です。Google Adsenseは、Googleの日本法人との取引ではなく、シンガポール法人の「Google Asia Pacific Pte Ltd.」等の外国法人との直接取引です。
不課税取引の正確な定義は以下です。
消費税の課税の対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と輸入取引です。これに当たらない取引には消費税はかからないとされる。例として、国外取引、対価を得ない寄付や贈与などです。
Google Adsenseはクリックされたら、それに対する広告費用として対価が支払われます。YouTubeも同様に、動画での広告費用として対価が支払われます。
つまり、広告の納入先は海外に所在地を置くGoogleで、取引判定は「国外」判定となり、消費税のかからない不課税取引に該当します。
この不課税取引の考え方として、Googleから広告収益を得ていたとしても、計算上、課税取引の金額には含めません。また、消費税もかからないため、計算の必要もありません。
ただし不課税取引であるため、仕入高に含まれている消費税に対する還付は受けられないことになっています。
このように、Googleから広告収入を得ている人は確定申告の時に、収益が上がっているからといって、消費税の申告をしてしまうと無駄に税金を払う羽目になります。
ブログ収入で月収100万円を稼いだときの消費税額
消費税の仕組みを正しく理解する。
ブログで月収100万円のときの消費税額
ここでは、Google Adsenseの広告収入は除外して計算していきます。例えば、商品広告やnoteなどの有料商材、オンライン・サロンなどで、分かりやすく年収1000万円(売上高1296万円、仕入高216万円)の収益を上げたとしてます。
消費税は間接税で、個人事業主が国に納付することになります。そのため、商品を売り上げたときの売上高に含まれる仮受した消費税額から、仕入高に含まれる仮払いした消費税額を差し引くことにより、納付すべき消費税額が決定されます。
例:課税取引1296万円 仕入高216万円
この場合、課税取引:1296万円×(8/108)=96万円(仮受)
仕入高 : 216万円×(8/108)=16万円(仮払)
納付すべき消費税=96万円ー16万円=80万円(納付税額)
このように計算すると、正確な納付税額が求められますが、課税売上が5000万円以下の事業者には簡易課税制度の特例があります。
課税売上5000万円以下の事業者の簡易課税制度
ざっくり言うと、規模が小さい業者には消費税の計算が簡便な簡易課税による計算方法が認められています。
結論として、ブログ収入などのアフィリエイト等のサービス業は第5種事業の「みなし仕入率」が適用されます。第5種事業の「みなし仕入率」は仮受消費税の50%を仮払消費税額として計算することができます。
そのため、上記の課税取引:1296万の例を挙げると、まず仮受消費税:96万円となります。このうち、飲食以外のサービス業のみなし仕入れ率は50%のため、仕入れの仮払消費税額について、96万円×50%=48万円で計算することも認められています。
これで計算すると、納付税額は48万円となり、簡易課税制度により、納付税額を32万円安くすることができます。
なお、簡易課税を選択するためには、基準期間(2年前)の課税売上高が5,000万円以下であることや「消費税簡易課税制度選択届出書」を税務署に提出するなどの条件を満たす必要がありますので注意が必要です。
終わりに:Googleの広告収入は不課税、他は簡易課税制度を有効活用する
今回はかなり重要なポイントだけ押さえて記事にしております。
特にGoogleの広告収入は不課税取引に当たるので、課税取引金額への算入だけでなく、消費税の還付申告もできないことを覚えておいてくださいね。
大事なことは、確定申告でこういうケースがあるんだと認識することです。
最初は専門的で分からないかもしれませんが、毎年確定申告はやってきますので、これを機会に勉強してはいかがですか。
では、引き続きよろしくお願いいたします。