こんにちは、とし(@tyobory)です。
ブログやTwitter、インスタグラムで稼いでいる人の中で、
こんな疑問にお答えいたします。
本記事では、青色申告で何ができるのかを把握し、白色申告と比較してどこにメリットがあるのかを解説していきます。
青色申告のメリットを理解する【確定申告で損しないために】
青色申告のメリットは計り知れない。
青色申告とは
個人事業主の人は毎年、確定申告をして納める税金を税務署に報告等しなければなりません。
納める税金は、その年の売上高から費用(必要経費)を差し引いて税金計算されます。
その所得の計算・申告方法には、以下の2つがあります。
・青色申告
・白色申告
青色申告は事前の届けなど多少負担が大きいものの、税金の面で優遇されている申告方法です。
白色申告と青色申告の違いは以下の記事参照してください。
青色申告には、65万円の控除を受けられたり、赤字を翌年以降に繰り越して、節税できたりといったさまざまなメリットがあります。
青色申告のメリット①:最大65万円の控除
青色申告で確定申告を行う人は、65万円または10万円の控除を受けることができます。この控除は、所得から差し引くことができる金額です。
税金は所得額に税率をかけて計算されます。
控除額が10万円と65万円になるかは、記帳の仕方によって決まります。
65万円の控除を受けるには、貸借対照表と損益計算書を作成する必要があるので、クラウド会計ソフトを使って会計処理することをおすすめします。
青色申告のメリット②:3年間、赤字繰越できる
青色申告では、最高3年間、赤字を繰り越することができます。
つまり、初年度が赤字で、2年目が黒字で利益が出た場合、黒字から赤字分を差し引くことができます。
これは白色申告にはない制度です。
業態によって、独立直後に事業をすぐに黒字にすることが難しい場合もあります。
青色申告を活用すれば、黒字が出てきた段階で、その赤字を節税メリットとして活用することができるのです。
青色申告のメリット③:青色事業専従者給与
青色申告では親族への給与を経費にすることができ、これを青色事業専従者給与といいます。
この制度を受ける場合には、事前に届け出が必要となります。
なお、白色申告の場合は、専従者控除として配偶者86万円、その他親族は50万円と控除額が決まっております。
青色申告では、親族への給与額をそのまま経費として落とせるため、白色申告と比べてはるかに控除額は大きいです。
青色申告のメリット ④:貸倒引当金を経費にできる
青色申告では、「貸倒引当金」を経費に計上して、納める税金を減らすことができます。
貸倒引当金とは、売掛(商品やサービスを先に提供し、後日代金を回収すること)の代金などが回収できないと思われる場合に、回収見込み不能額として計上するものです。
青色申告では、貸倒引当金が年末におけるその帳簿価額の合計額の5.5%以下の金額であれば、その金額が必要経費として認められています。
白色申告の場合、「個別評価による貸倒引当金」(取引先に支払い能力がない等で、回収できないことがほぼ確実なケース)のみ経費することができます。
青色申告のメリット⑤:30万円未満の資産を一括で費用計上
業務のために購入したパソコンなどの固定資産は、取得価額が10万円未満ならその年の経費として計上することができます。
しかし、10万円以上の固定資産の場合、「減価償却資産」に該当するため、数年にわけて経費に計上するのがルールとなっております。
青色申告を行っている個人事業主の場合、30万円未満の少額減価償却資産に関しては、購入・使用した年度に一括して経費に計上できるという特例があります。
この制度を「少額減価償却資産の特例」といい、一つの固定資産当たり30万円まで費用計上できます。
また、合計額300万円まで一括で費用計上できる制度となっております。
以上、青色申告では白色申告にはない5つのメリットがあります。
青色申告のデメリット
さまざまな優遇措置がある青色申告ですが、そのデメリットとしては主に2つ挙げられます。
・青色申告する年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出義務あり
・65万円の特別控除は、正規の簿記の原則に則った会計処理が求められる
青色申告を受けたい場合、事前に届出が必要となります。また、正確な会計帳簿をつくることが要請されているため、その点が初めての人からしたらネックになるとおもいます。
それでも、複式簿記による記帳を行うことは、経営状態をはっきりさせることにもつながりますので、必ずしもデメリットとはいえない部分もあります。
青色申告のデメリットは最大のメリットである【複式簿記を攻略せよ】
複式簿記は人類が生み出したものの中で最も美しい発明である。
複式簿記は人類が生み出し最も美しいツールである
かのゲーテは小説「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」の一節で、次のように記しました。
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また、ゾンバルト(ドイツの社会・経済学者)は、次のように書いています。
資本主義の発達に対する複式簿記の意義はいくら強調しても強調し過ぎることはない。当時の教科書は、簿記を「人間精神の発明した最も美しきものの一つ」と書いているが、たしかに複式簿記はガリレイやニュートンの体系と同じ精神から生まれたのである。これによって明確な利潤が観念できるようになり、抽象的な利潤の観念は資本概念をはじめて可能ならしめたのだ。そうして固定資本とか生産費の概念が生まれ、企業の合理化の道を準備したのだ。簿記組織によって営業の独立性が明確に意識される。
このように、会計処理が整理されていれば、全体を見渡すことにつながります。
そして、明確に利潤を把握できることは、はじめて資本概念を認識することになります。
複式簿記は自己の資産=資本を把握するツールである
青色申告では複式簿記による会計帳簿の作成が求められています。
また、その会計帳簿から貸借対照表や損益計算書を作成して確定申告します。
これって実はメリットしかないありません。なぜなら、ブログサイトが収入源だとしたら、複式簿記により、そのブログサイトの資産価値や資本収益率を把握することができます。
つまり、複式簿記はブログサイトの価値を貨幣的価値で表すことができ、可視化できます。
終わりに:少し簿記の勉強をやってみる
確定申告は毎年やってくるものです。やはりブログの性質上、1日1日の積み重ねで成り立つものです。
そして、半年後・1年後・2年後と、ブログサイトがどのように変化してきたか、複式簿記を理解することにより、より貨幣的価値として正確に分析できます。
これを機会に青色申告をはじめ、簿記の勉強をしてみてはいかがでしょうか。